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「うちは揉めないから」は要注意!
遺産額5,000万円以下の家庭こそ知っておきたい相続対策

 

「相続税なんてうちには関係ない」と思っていませんか? 確かに基礎控除があるため、実際に相続税が課税されるのはある程度の資産を持っている方に限られます 。しかし、本当に気をつけなければならないのは税金ではなく、家族間で揉める「相続争い」なのです

相続争いの約7割は「普通の家庭」で起きている

「うちには揉めるほどの財産はないから」という言葉をよく耳にします

しかし、令和6年の司法統計によると、調停や審判など裁判所で争うことになった相続トラブルのうち、全体の約76%は遺産額5,000万円以下のごく普通の家庭で起きています

なぜ少額でも揉めてしまうのでしょうか? それは、遺産のほとんどが分けにくい「不動産」であることが多いためです

現金のようにきれいに分割できず、誰がどう引き継ぐかで遺産分割協議がまとまらず、トラブルに発展するケースがよくあります

トラブルを防ぐ最強の切り札「遺言書」

遺された家族が争うのを防ぐために最も有効なのが、「遺言書」の作成です。遺言書には次のようなメリットがあります。

  • 遺産分割協議が不要になる:遺言者自身で財産の分け方を決めておくことで、相続をめぐる争いを防止できます

  • 実情に合った公平な相続ができる:法定相続分はあくまで一般的な基準です 。家業を手伝ってくれた子どもに多く残すなど、それぞれの家族関係に合った分け方が実現できます

  • 家業や事業を継続させられる:農地や事業資産が分散するのを防ぎ、後継者に引き継がせることが可能です

遺言書を作るなら「公正証書遺言」がおすすめ

遺言書には主に、自分で書く「自筆証書遺言」と、専門家が作成する「公正証書遺言」があります

自筆証書遺言は手軽で費用もかかりませんが、書き方の不備で無効になるリスクや、紛失・改ざんの恐れがあります 。一方、公正証書遺言は公証人という法律の専門家が関与するため無効になるおそれがなく、原本が必ず公証役場に保管されるため非常に安全確実です 。また、家庭裁判所での「検認」という手続も不要になるため、遺された家族の負担を少なくすることができます

後継者がいない「農地」の相続には要注意!

ごく普通の家庭の相続において、特に問題になりやすいのが「農地」です 。後継者がいない場合、農地をどうするかが大きな課題となります

  • 売却・転用する:農家のまま売却するか(農家・農業法人限定)、農業委員会の許可を得て駐車場などに転用して活用・売却する方法があります

  • 相続放棄する:「いらない農地は相続放棄すればいい」と考える方もいますが、相続放棄は預貯金や自宅など、すべての財産を放棄することを意味します 。農地だけを手放すことはできないため、慎重な検討が必要です

「国に引き取ってもらう」のは非常に高いハードル

「最終的に国庫が引き取ってくれるのでは?」と思われるかもしれませんが、これは現実的には非常に困難です 国に引き継ぐためには、相続人が誰もいない(全員が相続放棄した)状態であることに加え、長い公告期間(最短6ヶ月)を経て、家庭裁判所に「相続財産管理人(清算人)」を選任してもらう必要があります 。この清算人への報酬として50万円〜100万円程度の費用を工面しなければならないケースもあります 。さらに、土地のまま国に引き取ってもらうのは条件が厳しく、かなりの時間と費用がかかってしまいます

まとめ

相続の揉め事は、税金の問題だけではなく、また資産家だけに起こることではありません 。負の資産を遺族に引き渡さないためにも、生前からの準備が何より大切です 「相続はまだ先のこと」「うちは揉めないから」と後回しにせず 、大切なご家族のために、今からできる対策を始めてみませんか?

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